ミックさんに対する一方的な親和性は小学校六年間のようだった一度も同じクラスになることはなく登下校の方向はおおまかには同じだがしばらくするとすぐ分岐する同じ町内ではないらしいそうした六年間に執着し今、別々の中学に進む感じがする私は「シリツ」を受けるの(?)がくぜんとした交点がないのである平行ではなく立体交差だったのだこれはもう、どの時間軸においても“永遠に”交わることはないすごくふにおちた気がした神のめぐりあわせにもう気づかなくていいのだたそがれにめぐりめぐってほのかに匂いがしたとしても忘却の煙?記憶の焦げ付き?嗅いだことのない匂いは思い出せないのだから目印はタイムをスリップして失われたのであったその“道”のあった場所で
ミックさんに対する
一方的な親和性は
小学校六年間のようだった
一度も同じクラスになることはなく
登下校の方向はおおまかには同じだが
しばらくするとすぐ分岐する
同じ町内ではないらしい
そうした六年間に執着し
今、別々の中学に進む感じがする
私は「シリツ」を受けるの(?)
がくぜんとした
交点がないのである
平行ではなく
立体交差だったのだ
これはもう、どの時間軸においても
“永遠に”交わることはない
すごくふにおちた気がした
神のめぐりあわせに
もう気づかなくていいのだ
たそがれにめぐりめぐって
ほのかに匂いがしたとしても
忘却の煙?記憶の焦げ付き?
嗅いだことのない匂いは
思い出せないのだから
目印はタイムをスリップして
失われたのであった
その“道”のあった場所で