ギクリ、、、ゴクリ…。“言葉というのは、本来「わたし以外のだれか」が「わたし」の口を通して語るのを「わたし」が聴く、というそういう屈折した経験なわけですよね。自分の言いたいことがあらかじめあって、それを告知するわけじゃない。今自分が何を話しているのか、これから何を話すのかを自分は「知らない」。だから、自分の声に耳を傾ける……というかたちで言葉に対する最初の「敬意」は生まれるんです。そうやって自分自身の口から出てくる言葉の「静けさ」を聴く修練を積むわけですよね。”(『身体の言い分』内田樹 池上六朗、毎日新聞社)
ギクリ、、、ゴクリ…。
“言葉というのは、本来「わたし以外のだれか」が「わたし」の口を通して語るのを「わたし」が聴く、というそういう屈折した経験なわけですよね。自分の言いたいことがあらかじめあって、それを告知するわけじゃない。今自分が何を話しているのか、これから何を話すのかを自分は「知らない」。だから、自分の声に耳を傾ける……というかたちで言葉に対する最初の「敬意」は生まれるんです。そうやって自分自身の口から出てくる言葉の「静けさ」を聴く修練を積むわけですよね。”
(『身体の言い分』内田樹 池上六朗、毎日新聞社)